2018/11/30 ブログを更新しました

勝利者の瞑想法-要約 第一章 今、なぜ瞑想か-欲望と理性とカルマ

 

命の働きの観点から生き物を定義すると、(生き物は)「体の外側から栄養をとって、外側の環境に順応させて進化、発展、成長していく」

進化発展を求める原動力は命の求めている欲望

人間には3つの本能的欲望がある

1、自己保存本能(長く存在したい。食欲。)
2、種族保存本能(分身を増やしたい。性欲。)
3、自由行動の欲求(自由でいたい。自由欲、遊戯欲、解脱欲。)

金銭欲、名誉欲、所有欲、権力欲は、3つの本能的予九から派生したもの

ウパニシャッドでは、人は欲望から成るといい、仏教では欲愛により世界が出現したという

三大欲求が生物進化の原動力となり、下等生物から高等生物へと進ませている

生命進化の最終目的は、永遠の生命、生命の無限拡大、生命の無限自由の獲得

最終目標に向かい自己を自覚し、個人的に取り組み、生命の理想状態に達することがモークシャ(解脱)

瞑想の目的はモークシャ

目標達成の3つの障害とは:

1、物理的自然環境(自然災害など)
2、他の生命による妨害(生存競争)
3、欲望と理性の衝突(感情のコントロール)

感情をコントロールするためには欲望をコントロールする必要がある

意志は生命の欲求を遂行するために起こってくる心の働き

感情や意志に方向性を指示する心の働きが理性、分別力、判別力

高度の認識力である理性は、快・不快を超え、高い見地から意志に方向性を示す働きがある

人間の進化とは人格の向上、悟りを開くこと

実現のための最大の敵は、自分自身の内側にある欲望であり、欲望に打ち勝った人がジナ(勝利者)

人間を含めた生命が六道輪廻を繰り返すのは、時に欲望に負けて精神性、人格を後退させることがあるから

人生に起こって来るあらゆる出来事は、命が自己の欲求を実現させるために、戦いと妥協により作り出したもの

人間が求める無限の命への欲求は、個人を超え、集団、国家、全人類にも無意識的に働く

宗教、美術、芸術も人間の三大欲求にもとづき起った現象

欲望が進歩の原動力

無限の命、無限の自由に対する欲望を仏性、煩悩と呼び、それが宗教心、菩提心につながる(煩悩即菩提)

科学や経済を通して全人類的に生命の理想状態に達する道に対し、個人的に生命の理想状態に即、達成しよとした道が宗教

世界は一切、意志(カルマ)により成り立っており、意志と行為をコントロールするのが理性(認識)

聖なる智慧の訓練として意識力、認識力を修練すること、それがディヤーナ、サマーディの瞑想

ブッダは物事をありのままに脚色しないで如実に見ることでカルマを改造できると唱えた(ヴィパッサナーにより妄想から離れよといった)

マハーヴィーラは身体を純粋に知覚する方法としてシャリーラ・プレクシャを行った

ヴィパッサナーとプレクシャは同じもの

意志(意欲)により世界がある、すなわち、世界を創造するのは自身の欲望

我々が体験している世界は我々のカルマが作っている(自業自得)

カルマは痛みや病気のようなもので、消えるために現れてくる

業の現れが運命の転換点になる

業の中で変えられないものが宿業・宿命、変えられるものを運命と呼ぶ

カルマを清めていくことに人生の意味があり、カルマをコントロールすることが人間にとって一番大事

カルマ・コントロールで大事なのは忍耐力を涵養すること

忍とは、他社からの加害、危害、迫害をなんでもないと思うこと

忍とは動揺しないこと、後で加害、報復しないこと、屈辱に耐えて心に執着しないこと

非難、中傷などをやり過ごせば、それらは行き場を失い虚空に消えて行き、カルマの刻印を残さない

レーシャ・ディヤーナ、アヌ・プレクシャがカルマを浄化する瞑想法

2018/11/29 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)12気と手当法

 

呼吸法が完全にマスターできるようになると、自分の異常だけでなく、自分の気(プラナ)を他人に与えて病気を治すことができる

患者の異常のある個所に、自分の掌をのせ、自分の手から気が患者に流れていく状態を想念し、よくなるように祈る

その瞬間、ぐっと息を込めてクンバクする

自分の気を、自分の身体の不完全な部分に向けることもできる

心臓の場合、正座して目を静かに閉じ、深く静かに呼吸をしながら、心臓に掌を当て、息を止め、気が心臓に流れていくことを想念、心臓がいきいきと活動することを心に強く描き、息を吐きながら、心臓の悪い部分がすべて治されたと念ずる

手当て、手遅れなどの言葉は、実際に手を当てることが「手当て」の原点

2018/11/28 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)11ブラマリイ他

 

⑧ブラマリイ
【目的】
・体内の霊性の声を聞き取るために静かな場所で行うとよい

【順序】
1、正しい座法で座る
2、鼻からブーンと蜂のような音をたてて息を急激に吸ったり吐いたりする

別の方法として

1、両手の親指で両耳をとじ、鼻から息を吸い込む
2、できるだけ長くクンバク、そして息を吐き出す

⑨酸素吸収法(カバラバテイ)
【目的】
・老衰を防止
・神経および分泌腺を浄化
・冷えからくるすべての病気を治す

【順序】
1、冥想の座法で座る。背筋と首をまっすぐに伸ばす。
2、鼻から息を吸い込み、お腹を急激に突き出す。突き出したらすぐ腹部の筋肉をゆるめ、お腹をひっこめながら、鼻から少しずつ息を吐き出す。
3、この呼吸を繰り返し行う。吸う息よりも吐く息をていねいにすること。

⑩心身安定の呼吸法
【目的】
・背中の左右筋肉からこわばり、ゆるみの差がなくなる
・全身の筋肉が柔軟になるため心身のゆがみが解消される

【順序】
1、両足を30㎝くらい開き、背筋を伸ばして立つ。あるいは、きちんと正座する。どちらの姿勢でもよい。
2、鼻から完全呼吸法で息を吸い、クンバク。
3、両手を腰にあて、クンバクしたまま、上体を左右にできるだけねじる。この運動を左右に3回ずつ、静かに、リズミカルに行う。
4、上体を前後に曲げる。クンバクはそのまま。
5、もう一度、左右に上体をねじる。
6、手は腰にあてたまま、できるだけゆっくりと息を吐き出していく。

この呼吸法は、精神統一のあとの心身をくつろがせる効果がある。

クンバクしたまま状態を前後左右にゆさぶることを「揺動法」といい、心身が安定する。

2018/11/27 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)10スカア・プルバク

⑦スカア・プルバク
【目的】
・体をひきしめ美しくなる
・初めは朝晩10回くらい行い、次第に回数を増やしていく

【順序】
1、正しい座法で座り、目を閉じる

2、左手の親指で左の鼻孔を閉じ、右の鼻孔から静かに息を吸い込む

3、つぎに、右の鼻孔も左手の薬指で閉じ、あまり苦しくない程度、10秒ほどクンバクする

4、左手の親指をはなし、左の鼻孔からゆっくりと息を吐き出す

5、吐きつくしたら、その左の鼻孔から息を静かに吸い込み、親指で閉じてまたクンバクする

6、薬指をはなし、右の鼻孔から息をゆっくり吐きだす

なお、吸息、クンバク、吐息の割合は、1:4:2がよい

慣れてきたら4秒間の吸息、16秒間のクンバク、8秒間の吐息にする

1回の呼吸法のあいだに、心の中でくりかえし聖音(オーム)という言葉をゆっくりと唱える

息を吸い込むときには、神の心を自分の体内に吸い込む気持ちで行い、息を吐き出すときは、息とともに体内の汚物をすべて吐き出す気持ちになる

呼吸法を続けていれば、肥満した体は引き締まり、顔の血色もよくなり、声も美しくなってくる

 

(出所:ヨガの喜びP125)

 

2018/11/26 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)9浄化呼吸法

 

⑥浄化呼吸法
【目的】
・疲労回復効果
・肺の喚起、血液の浄化、神経やホルモン腺を刺激し体の完全組織を活気づける
・どの呼吸法のあとに行ってもよい

【順序】
1、完全呼吸法を行い、数秒間クンバクする

2、口笛を吹くときのように唇をすぼめ、少しずつ息を吐きだす。頬を膨らませてはいけない。半分くらい吐き出したところでふたたびクンバクする。

3、今度はいままでより少し多めに息を吐いていく。息をすべて絞り出すつもりで続ける。ポイントは、体内の老廃物をすべて吐き出すつもりになること。

2018/11/22 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)8クンバク体操

 

⑤クンバク体操
【目的】
・クンバクとは呼吸を止めること
・神経力、潜在力を増強
・完全呼吸のあと息を吸い、もう一度クンバクしてから行う

【順序】
1、肺筋肉刺激法
上体をややあお向きかげんにし、両手でげんこつをにぎって胸をたたく。息はゆっくりと吐く。

2、肋骨伸張法
両手のひじを後ろへ引き、胸を広げる動作をくりかえす。

3、胸郭拡張法
両手を前に伸ばし、左右に広げる運動を数回くりかえす。

4、上体の前後屈法
上体を前後に曲げる動作をくりかえす。

5、プラナ法
まずクンバクしたまま手を左右に大きくまわす。つぎに目をつぶり、クンバクし、そのまま腹がふるえて汗がでるまで頑張る。ただし、あまり力みかえらないようにする。

 

2018/11/21 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)7完全呼吸法

 

④完全呼吸法
【目的】
・呼吸コントロール法とプラナヤマ法の基本
・呼吸法の根本

【順序】
1、腰幅に足を開いて立つ。あるいは正座する。
2、鼻から息を吸う。まず、横隔膜が押し下がるくらいに、肺の下の方に息を吸い込む。こうすると腹は前にふくらむ。
3、つぎに、胸を大きく広げ、肺の中ほどに息を吸い込む。
4、さらに息を吸って、肺全体に空気を満たす。
5、肩を上げて鎖骨のあたりに息を吸い込む。この時、下腹部は少しへこむ。

一連の動きを連続して行い、横隔膜から鎖骨までの胸全体を静かに下から広げていく。

6、息を少しだけもらしてから、数秒間クンバク(息を止める)。コツは、まず肺一杯の空気を少し吐くと同時に、下腹部に押し込むというつもりで行う。次に、肩とみぞおちの力をぬいて、腰、下腹部に力を入れ、残りの息は少し残しておく。舌は上あごにつけ、精神統一する。
7、お腹をひっこめながら息を吐き出す。ただ吐き出すのではなく、足と腹筋に力を入れながら、息を身体から絞り出すようにする。姿勢はやや前かがみになる。
8、8割ほどの息を吐きだしたら、腹と足の力を少し緩め、背筋を伸ばしていくと自然に息が入ってくる。

2018/11/20 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)6呼吸体操

 

呼吸体操
【目的】
・呼吸筋が十分に伸び肋骨の開閉力が強化される
・深い呼吸が自然にできるようになり、新陳代謝もさかんになる

①呼吸体操A
【順序】
1、両足は肩の幅で立ち、てのひらを下にして両手を真横に伸ばす。鼻から静かに深く息を吸う。
2、口からゆっくりと息を吐きながら、右ひじを曲げて右手をわきの下へかかえ、左手はてのひらを下にして伸ばしたまま上体を左に曲げていく。首も曲げながら、左の足先をみる。
3、上体をもとに戻し、ゆっくりと深く息を吸い込む。つぎに、上体を右に曲げる。

②呼吸体操B
【順序】
1、両足を腰の幅に開いて立ち、両手を前に伸ばす。鼻から、ゆっくりと深く息を吸う。
2、息を吐きながら、ゆっくりと上体を右へ。息を吸いながら、今度は左へねじる。

③呼吸体操C
【順序】
1、両足は腰の幅。上体をできるかぎり前に倒し、両手を内側へねじり、後ろに伸ばす。この動きを、ゆっくりと息を吐きながら行う。
2、息を吸い、上体を起こして右足を一歩前に出し、両手を上げ上体を反らす。
3、右足をもどして①の状態にし、左足を一歩前に出して②の動作をする。

(出所:ヨガの喜びP119)

2018/11/18 ブログを更新しました

勝利者の瞑想法-要約 第一章 今、なぜ瞑想か-瞑想と冥想の違い

 

瞑想とは、メディテーションあるいはヨガの八段階のダラーナ(統一行法)、ディヤーナ(禅定行法)、サマーディ(三昧)のこと

冥想は瞑想を含んだ、もっと広い意味

瞑想は、主として自己の内側に観じようとする意識を向けて、内側に起こっていることを知覚していく作業

自己の内側を深く、深く、細かく、細かく観じ、探っていくこと

対象は皮膚の内側に生起している自己という現象のすべて

どんな呼吸か、筋肉や内臓諸器官の働き、微細なエネルギーの動きや波動、それに伴う感覚を観じる

神経系や内分泌系の働きを、身体を通して感覚やバイブレーションとして観じる

肉体レベルを超え、電磁気的な身体、カルマの身体、感情、潜在意識なども観じる

最後に魂、純粋意識、本当の自分に出会う、それが瞑想の目的であり、サマーディ

サマーディとは、「自分と思っていたもの全てが自分で無くなって、魂が本当の自分だとわかること」

智慧が深まり、自由感が高まり、肉体と意識が分離し、無限の自由を獲得できる

冥想とは、瞑想により培った知恵を使い、肉体の外側に向かって意識を広げ、生活や仕事、実社会のためになるように活動していくこと

内なる知恵により愛や慈悲の心が高まり、その精神の高まりを自分の生き方、生活にする

親や子供、伴侶、家族、地域、国、動物、植物、全人類、地球、やがて宇宙が自分になること

冥想とは、「自分でないと思っていたものが自分になること」

最後に宇宙と一体になること、融合、統一により、愛が深まる

沖正弘氏が提唱した、自然心、積極的な心としての、感謝、懺悔、下座、奉仕、愛行が冥想

沖ヨガの10段階の、バクティ、ブッディ、プラサードは、そうして達成した心の状態

冥想を実践するには瞑想の実践が不可欠

座ることだけが冥想ではなく、日常生活を整えることが冥想

自由自在が溢れている状態、すべてを活かすことが冥想

ちょうど良い時にちょうどよいことをして間違えないのが冥想

動にして不動、不動にして動が冥想

緊張と弛緩を大きく幅広く拮抗させるのが冥想

静中に動、動中に静、その上の境地が静動一如、さらにその上が動も静もない、本当の冥想

三界のどこにも身を現さないのが冥想

でしゃばらず皆と調和することが冥想

天地の一切と和解し融合することが冥想

ないようでしかしちゃんとある心身の感じ方ができることが冥想

本当の心は、時間と空間を越えたところ、時間と空間のすべてを自分の身体の中に収めている境地が冥想

煩悩を断せず涅槃に入るのが冥想

いつ、いかなるところでも主人公となるのが冥想

環境に振り回されたり相手に打ち負かされたりせず、完全調和することが冥想

いつでもどこでも、神(自然法則)とひとつにあることが冥想

今の一瞬一瞬を精一杯最善をつくし、結果は神に任せて放下することが冥想

あたりまえのことをあたりまえにやり、捉われたり、こだわらないことが冥想

自分の一挙手一投足が宇宙全体に影響を与えていることを深く実感していることが冥想

意義即仏法が冥想

あらゆることに尊いご縁を感じることが冥想

自己を空じること(生きているのではなく、必要あって、尊い縁によって生かされていると実感できること)が冥想

自己を空じることで本当の自分が出てくる、これが悟りであり、自己解放であり、完全なる自由を得ることであり、解脱という

2018/11/17 ブログを更新しました

ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)5胸腹式呼吸

 

人間は生まれると同時に息を始め、息が止まるとき死ぬ

呼吸こそ人間の生命の源

「息をすること」はそのまま「生きる」こと

深く長い息は健康によいため、「長息」が「長生き」を意味する

緊張したり興奮したりすると、体が前屈姿勢となり、無意識に呼吸が浅くなる

心をリラックスする訓練法と同時に、姿勢を正しくする訓練法も必要

ヨガの呼吸法とは、すべて胸腹式呼吸

西洋式体操で行う胸式呼吸より、多量の酸素を取り入れることができる理想な呼吸法

「笑い」、「あくび」、「気合」、「歌うこと」は腹式呼吸の典型

腹式呼吸では、腹の底まで息を吸い込み、深々と呼吸する

「笑いは百薬の長」と言われるのは、楽しみ、くつろぎ、自然な呼吸法をやっているから

あくびは、酸素不足になった脳に酸素を送り込むための自律的に働く心身のバランス維持能力の現れ

腹式呼吸で大切なのは、気持ちを丹田に集中すること

上半身、とくに首、肩、ひじの力を抜き、完全な脱力状態にしておく

呼吸練習のコツは、体全体をくつろがせ、自分がゴム風船になったようなつもりになること

吸う息は身体全体をゆるめながら吸い込み、吐き出すときには身体全体で絞り出すようにする

息を吸うときは胸をできるだけ広げ、吐くときには腹を強くひっこませる

力むことは厳禁で、力むと血管怒張で頭痛などの異常状態になる

 

(出所:ヨガの喜びP119)