ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第二段階 動禅アサンス28座法1精神統一
座法には、精神を安定させ、集中力を増し、体の異常を正したりする効果がある
冥想で大切なのは正しい姿勢
姿勢のバランスがよいほど、呼吸が整い、心の平静度が増す
人間の体は、少しでも歪むと、大脳に異常刺激となる。この異常刺激の結果、疲労し自然の働きができなくなる。
正しい姿勢とは、「上半身の力が抜け、無理に力を入れなくても足、腰、下腹部に自然に力がこもってくる」姿勢、つまり丹田に一番力がこもる姿勢のこと。
丹田に力がこもっていれば、大脳が安定し、神経も覚醒する。
座法で体得すべきは正しい心の状態。
正しい心とは、心が自然であること、とどまらず、ひっかからず、すらすら流れ、安定していること。つまり、緊張と弛緩、興奮と抑制のバランスが取れていること。
正しい心の体得には、まず精神統一から入り、無(放下)の境地になり、心を自然にするまでを訓練する。
精神統一は一つの物への注意集中から行う。
例えば、ロウソクの炎の先端、線香の香り、時計の音などに意識を集中し、それ以外を頭から締め出す。
脳は二つのことを同時に考え、感じることはできない。
訓練を積むことで、意識や感覚が鋭敏になったことに気づく反面、心の落ち着き、くつろぎの度合いも増す。
この反対作用が起こるのは、人間の心身が自然にもっている法則だから。
興奮緊張力が抑制弛緩力を誘導し、くつろぐ力が緊張力を誘導する。