ヨガの喜び-要約 第一章 心と体の秘密-第三段階 生気活用法(プラナヤマ)16陰陽と旬
宇宙にあるいっさいの物は、陰か陽か、相反する二つの力で成り立っている
地域、環境、気温、季節にも陰陽がある
陰性の地域には陽性の食べ物が体によく、陽性の季節はその逆
野菜はその季節にできたもの(旬)を食べるのが一番バランスがとれ、体にもよい
夏は陽性の季節だから育つ野菜は陰性
陰性の野菜・果物(トマト、スイカなど)は水気が多いので体を冷やし、利尿作用を旺盛にする
冬は陰性の季節だから、体を温め発汗を促す陽性の野菜(かぼちゃ、にんじん、みかん、蕎麦など)ができる
同じものでも状態により変化する
水気の多い生野菜は陰性だが、乾燥すると陽性になる
陽性なほど血行をよくし、体を温め収縮させる
くだものの皮をむいて、中身だけ食べるのは、陰性部分だけ食べていることになる
葉と根では、根のほうが陽性のため、陰性体質の人が人参や蓮根が効く
太陽の光を受け入れる吸光力が強いものは陽性(ほうれん草の造血力は陽性のもつ性質)
食事傾向でも陰陽が分かれる
菜食者は陰性のため、さらに果物をとれば、陰性過剰で不健康になる
陽性の肉食の人が果物をとってはじめてバランスが取れ、おいしさのバランスも取れる
陰陽は相対的なものであるため、どの食べ物が陰か陽かは語れない
食べ物の陰陽例)
●梅干し、たくあんは陽
・成分は陽性化(水気をとる、乾燥する、加熱する、塩気を加える)するほど強力になる
●米は陽、麦は陰
・麦は米より吸光力と収縮力が弱いため体を冷やすので夏においしい(夏の麦わら帽子など)
・米や蕎麦は身体を温めるので寒い地方の人が好む
●マグロとイワシは陰、うなぎと鯉は陽
・病人に鯉やすっぽんが良いのは陽のため
・すっぽんは吸光力が強く、地中動物はさらに吸光力が強く、干したみみずは発汗剤として使われる
●辛いものは陰、苦いものは陽
・広がる力の強いものほど陰、収縮力があるものほど陽
・陰性の強い順に、辛、酸、甘、塩、苦味
●赤いものは陽、緑は中性、紫は陰
・人参は陽、なすは陰
・春の青菜が美味しい理由は、中性の青菜が、冬の間に食べた陰性過剰を中和させるため
理想的な食事法は、旬のものを食べること
春は細胞の繁殖がいちばん活発であり、脂肪とタンパクは冬に取り、春にはそれを活性化するグリコーゲンやビタミンが良い
梅雨時にダルいのは、冬に溜めた脂肪やタンパクが残っており、新陳代謝が妨げられているから
夏は汗が出て血が少なくなり、体内に熱を作りやすくなるため、小食にして、水気のある野菜を食べるとよい
塩分やビタミンB、Cが不足すると、夏バテするため、香辛料を加えた料理を食べ、唾液、胃液の分泌を促し、防腐力、抗菌力、駆虫力、血行促進力を高めるとよい
秋は一年のうちで一番食欲がある
消化力があるため、多少の過食をしてタンパク、脂肪をとり、冬の準備に備える
冬は身体の熱が体外に出やすい
タンパクは肝臓で燃えて体を温め、植物性の脂肪と十分なビタミンが必要